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【ネオクラシックカー維持のリアル】S2000・NSXとJCXが描く未来

1990年代から2000年代にかけて登場したスポーツカーたちは、今や「ネオクラシックカー」と呼ばれ、当時の技術と情熱が詰まった名車として再評価されています。私自身、S2000(ABA-AP1)を長年所有・維持と、昨年購入したNSXを通じて、これらの車両を「走らせ続けること」の難しさと向き合ってきました。

■ 部品供給の壁と自力修理の限界

NSXのメーター修理では、内部のコイル断線を自力で修復し、スピードセンサーはオークションサイトで手配。S2000ではサブフレームの新品交換など、部品の入手と技術的対応に多くの時間と費用がかかりました。純正部品の供給終了や納期未定は、ネオクラシックカーオーナーにとって日常的な課題です。

■ 情熱だけでは乗り越えられない現実

維持には情熱だけでなく、技術・時間・資金が必要です。DIYで対応できる範囲には限界があり、信頼できる専門店の存在も不可欠。しかし、旧車に精通したショップは限られており、地域によっては選択肢が非常に少ないのが現状です。

■ JCXが目指す「支援の仕組み」

こうした課題を背景に、私はJCX(Japanese Car eXperience)というプロジェクトを立ち上げました。JCXは、90年代〜2000年代の名車を対象にした維持支援サービスであり、以下のような要素を組み込んでいます

  • 部品再生・リプロダクト支援
    → 3DスキャンやCADを活用し、廃盤部品の再生を支援など

  • DAO的なコミュニティ運営
    → オーナー同士が知識・技術・部品を共有し、維持を協力して行う仕組み

  • イベント・体験型コンテンツ
    → R-Community-Baseでのオフ会やドライビングシミュレーター体験など、車を「楽しむ場」を提供

JCXは、単なる部品供給の代替ではなく、「名車と共に生きる文化」を未来に残すための仕組みにしていきたいと考えています。

■ 名車と共に走る未来へ

S2000やNSXは、ただの移動手段ではありません。走るたびに感じるエンジンの鼓動、ステアリングを通じて伝わる路面の情報、そして何より「この車と過ごしてきた時間」が、何物にも代えがたい価値を持っています。

ネオクラシックカーの維持は確かに困難ですが、JCXのような支援の仕組みと、オーナー同士のつながりがあれば、名車たちはこれからも走り続けられるはずです。

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