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【NSXメンテナンス記録】ブレーキリフレッシュで安全性と操作性を向上

NSX(NA1)の気になる箇所をリフレッシュしていく ブレーキ編

NSX(NA1)のリフレッシュ計画、今回は安全面を最優先に、ブレーキ周りの整備を実施しました。
走行距離は121,915km。年式を考えると、しっかりと手を入れておきたいタイミングです。


■ 今回のリフレッシュ内容

項目 内容
ブレーキパッド WinMax フロント:AP1/リア:AP3
ブレーキローター 純正新品
ブレーキホース APP製 スチールメッシュホース
ブレーキフルード TCL ADVANCE BRAKE FLUID [Class7]

■ ブレーキパッド選定の理由

先日の長距離ドライブで、高速域からの強いブレーキング時にフロントがロック気味になる傾向を感じました。
NSXはリア荷重が大きい車両なので、フロントばかりが仕事をしている印象が強く、
今回はフロントの制動力を抑え、リアを強化する方向でパッドを選定。

WinMaxを選んだ理由:

  • 長年使用しており、効き方に慣れている
  • ストリート/スポーツ/サーキット/エンデュランスと明確な分類
  • ワインディング用途に最適な「スポーツ」カテゴリーから選定

フロント:AP1、リア:AP3という組み合わせで、今後のフィーリングを見ながら調整していく予定です。


■ ブレーキローター交換

ローターは大きく摩耗していたわけではありませんが、表面に段差があり、パッドとの当たりが悪そうだったため、
新品の純正ローターに交換しました。


■ ブレーキホース交換

ホースはおそらく新車時から未交換と思われ、経年劣化を考慮して交換を決断。
選んだのはAPP製のスチールメッシュホース。ステンレス製も検討しましたが、
走行エリアが塩害の少ない地域であること、コスト面も考慮してスチール製を選択しました。


■ フルード交換とABSの課題

使用したフルードはTCL ADVANCE BRAKE FLUID [Class7]
高性能で信頼性の高い製品です。

ただし、初期型ABSの構造上、フルードの完全な入れ替えが難しいことが判明。
サービスマニュアルによると、ABS側とキャリパー側が分離構造になっており、
通常のブリード作業ではABSユニット内のフルードが交換されない可能性があります。

対応策:

  • 専用工具(油圧ポンプ)を使えるショップに依頼するのがベスト
  • 今後は、ABSのリフレッシュや後期型への換装も視野に

■ 費用の目安(概算)

項目 費用(円)
パッド前後 約45,000
ローター前後 約85,000
ブレーキホース 約25,000
フルード(2本) 約7,000
その他部品(シム、ピン等) 約5,000
作業工賃 約30,000
合計 約20万円

■ まとめ:じっくり体感しながら進めるリフレッシュ

今回のブレーキリフレッシュは、安全性の向上と走行フィーリングの改善を目的に実施しました。
ABSの課題など、まだまだ気になる点はありますが、一歩ずつ確実にリフレッシュを進めていくことで、
NSXとの付き合いがより深まっていくのを感じます。

今後も、変化を体感しながら楽しむメンテナンスを続けていきたいと思います。