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【NSXメーター修理記】コンデンサ選びのこだわりと“10℃2倍則”の話

■修理時に選んだコンデンサ

NSXのメーター修理にあたり、交換した電解コンデンサはすべて耐熱105℃品を選定。
初期状態の容量はそのままに、信頼性と長寿命を重視しての選択です。

■なぜ105℃品なのか?

電解コンデンサの寿命に最も影響するのは「温度」。
周囲温度が高いと、内部の電解液が蒸発し、静電容量が低下。
これが性能劣化につながり、最終的には寿命を迎えます。

■「10℃2倍則」とは?

コンデンサの寿命は、周囲温度が10℃下がるごとに2倍に延びるという法則があります。

  • 105℃で2000時間
  • 95℃で4000時間
  • 85℃で8000時間

つまり、温度管理と耐熱性の高い部品選びが、長期安定動作の鍵になるということです。

■その他の寿命要因

温度以外にも、以下の要因が寿命に影響します:

  • 湿度
  • 振動
  • 印加電圧
  • 充放電サイクル
  • リップル電流

これらを考慮すると、車載環境で使うコンデンサには、より高い耐性が求められるのは当然のこと。

■ホンダはもちろん105℃で出荷していると思いますが...

ですが、今回の確認した基板には、85℃のものが複数ついていました
以前に修理された、方なのでしょうか?こんなところ
手を抜かないでほしいと思う箇所になります。

■まとめ

今回の修理では、耐熱性を重視したコンデンサ選びが功を奏し、メーターは安定動作中。
DIY修理だからこそ、こうした部品選定にもこだわりを持てるのが楽しいところです。